■ ノロウイルスとは
年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち約7割は11月~2月に発生しており、この時期の感染性胃腸炎の集団発生事例の多くはノロウイルスによると考えられます。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、人の腸管で増殖し、嘔吐、下痢、腹痛、微熱などを起こします。
ノロウイルスは、感染力が強く、大規模な食中毒など集団発生をおこしやすいため、注意が必要です。
特に子どもや高齢者は重篤化することがありますので特にご注意ください。
また、ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は輸血などの対症療法に限られるので、予防対策を徹底しましょう。
■ ノロウイルスの特徴
① ノロウイルスに感染すると、1~2日で下痢、嘔吐、発熱、腹痛などの症状が現れます。
② わずか10個体内に入っただけで感染します
③ ノロウイルスは、他のウイルスに比べ極小なため、1g中に10億個以上います
④ 10枚重ねたトイレットペーパーも簡単に貫通します
⑤ ノロウイルスは人の腸内で増殖します
⑥ 服や手に付着したウイルスや菌が感染原因になります。
ノロウイルスは非常に感染力が強いウイルスです。
感染者の便や嘔吐物から排出されるため、そこには大量のウイルスが含まれています。
大量に排出されたウイルスのうち、ごくわずかでも手や体に付着し、体内に入ると、簡単に二次感染のリスクがあります。
■ ノロウイルス感染経路
ノロウイルスへの感染は、ほとんどの場合は経口感染によるものです。
「食べ物からの感染」と「人から人への感染」の大きく2つがあります。
●食べ物からの感染
ノロウイルスに汚染された食品を口にすることで感染します。
牡蠣や二枚貝による感染が多く、またウイルスに汚染された食品をまな板や包丁、調理器具を介して感染することもあります。
● 人から人への感染
ノロウイルス感染者の便や嘔吐物から排出されたウイルスが手や体に付着すると、体内に侵入し、ノロウイルスの二次感染が引き起こされます。
感染者の嘔吐物を処理する際に手に付いたり、ウイルスを含んだ嘔吐物が飛沫となって飛び散ったり、処理が不完全でウイルスを含んだ嘔吐物が乾燥してホコリと一緒に舞い上がり、それを吸引したり、手に付着してから体内に侵入することで感染が広がります。
さらに、トイレで排便する際に便座やドアノブ、手すりに触れて感染が広がる可能性もあります。
■ まとめ
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、特に冬季に多く発生することが知られています。
感染力が非常に強く、集団発生を引き起こしやすいため、予防が重要です。子どもや高齢者は重症化しやすいため、特に注意が必要です。
ノロウイルスにはワクチンがないため、予防対策が重要です。手洗いや衛生管理を徹底し、感染拡大を防ぐ努力が必要です。
感染を防ぐために、日常生活での衛生意識を高めることが大切です。ご家庭や職場などでの予防対策を実践し、感染拡大を防ぎましょう。
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